Mein Gott, wie lang, ach lange
薄く積もった雪を塩カルごと踏み砕いてざくざく歩く吐く息は白く湿って周りとの境界をなくすもしかしたら始めから無いかもしれないそんなもの嘲るように憐れむように世界を大声で切り刻んで粉々にしていくマシンガンが自分の視点かもしれないとは思いもせずに思いたくなんてなくてもっと堅牢なはずの物語をもっと強固なはずの関係をもっともっとと求め続けて足を速める両手を爪が食い込むくらいにきつく結んで寒さに感覚さえ失いかけてポケットにつっこんで歩く前に放り出す自分の足だけ見てる続く足跡といつか跡形もなく解けて消える雪を唐突に意識して別れなんてさよならなんて認めるもんかと尊大に眉を寄せて怒鳴るぼくを無視して流れてく時間空間思い出そこに確かに存在したかもどうしてあんなに楽しかったかも今はもうわからない君達との日々平気なんかじゃ全然ない青い高い空に始めて一度だけ蹴り上げられたサッカーボール一人になるための儀式さよならの勇気耳がきんとなるくらい歯を食いしばるざくざく歩くいままで寂しくなかったのはいつでも一人じゃなかったからで一人が恐くなかったのは誰かに支えられている自分を確信できたからで耐えられないきっと当たり前に感じてた贅沢で鈍感で傲慢な目を恥じるきっと耐えられないもうすぐ誰もいない吸い込まれそうな中に立ち尽くす白いだけの世界なんて終わればいいはじめからなかったみたいに認識を拒否して行動を忌避して歩くのをやめてうずくまるぼくの顎から滴り落ちたものがなんなのかわからないそんな状態の弱い自分を認めるほどぼくは強く、なれない。
Fin December, 12 Hira



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