おおきな手を覚えてる。
私を作った人の、なんだか誇らしげな顔。
ふわっとしたドレス。私のしろい腕。
白は幸せの色なんだと、その人は言っていた。
幸せにしておやり、と私に言った。
降りた大地もまっしろだった。
綺麗にかたちの整ったいくつもの山。
うっすらとつもった細かい雪。
ぽつん、ぽつんと紅い華。
そして私は出会うの。
黒いタキシードの良く似合う、細身なあなた。
・・・・・・ああ、綺麗ね。まるで夢の世界。
私たち、これから誰を幸せにするのかしら。

December 17,2003 Hira



 
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